2025.12.24
「かむと下の歯が見えない」過蓋咬合の怖さと対策

お子様に、奥歯をかんで「イーッ」としてもらってください
理想は“上の歯が下の歯に少しだけ重なる”または“前歯の先同士が軽く触れる程度”ですが
この時に
・下の歯がほとんど見えない
・上の前歯が大きく覆いかぶさっている
この状態を「過蓋咬合(かがいこうごう)」と言います
実は、過蓋咬合は“隠れトラブル”になりやすい危険なかみ合わせです
保護者が気づきにくい理由

近年、子供達のお口を見ていると、この過蓋咬合が非常に増えていると感じます
しかし、気にされている保護者が少ないのも事実です
どうして気づかれにくいのか?それは
・「歯はきれいに並んでいる」ことが多いため、問題があると認識しづらい
・かみにくい、顎が痛いといった症状はほぼ出ない ことが原因です
見た目が整って見えるため気にしない方も多いですが、このかみ合わせを放置すると大人になって深刻な症状を引き起こすことがあります
放置のリスク|歯ぎしり・顎関節症・ガミースマイル

子どもの過蓋咬合を放置すると、成長につれて様々な症状がでることがあります
・歯ぎしりで歯がすり減る
上の前歯が深くかぶさっていることで下顎が動きにくく、上下の歯が強く擦れ合うことで歯がすり減りやすくなります
・顎関節症になりやすい
下顎の動きが制限されることで関節に負担がかかり、口を開ける時の痛みや顎の音がなる原因になります
・ガミースマイル(笑うと歯茎が目立つ口元)
上顎が前方ではなく下方向に成長しやすく、笑った時に唇が上にあがりやすくなり、歯茎が目立つ口元になります
こうした症状は大人になってから悩む人が非常に多いです
過蓋咬合は将来のトラブルを減らすためにも“早期発見”が大切です
こどもが過蓋咬合になる原因

子どもが過蓋咬合になる原因は“顎の成長バランスの乱れ”です
顎が正しく成長しない悪習慣として
・口呼吸している
・姿勢が悪い
・幼少期からストロー飲みが多い
・食事中しっかり噛んでいない
・口周りの筋肉が弱い などが挙げられます
これらが続くと顎が正しく成長できず、かみあわせや歯並びの乱れを招きます
特に重要なのは「顔の成長は6歳までに約80%が完成する」という点です
成長期の小さな癖が、将来のお口を大きく左右します
家庭でできる予防|姿勢・噛む習慣・コップのみ

毎日の生活を少し整えるだけで、予防につながります
・食事姿勢を整える
足をしっかりつけて、背筋を伸ばして食べるとかむ力が安定します
・しっかり噛む習慣
一口30回かむことを意識し、特に前歯でかみちぎることを意識しましょう
・コップを使用する
ストローを使うと口周りの筋肉が正しく成長しないため、早い段階からコップのみを習慣にしましょう
家庭だけでは難しい場合、矯正用のマウスピースも有効です
当院で使用している「プレオルソ」は4歳から使用可能な柔らかい子ども用マウスピースで寝ている間につけるだけで顎の成長を正しくサポートします
まとめ

過蓋咬合は“気が付きにくい”だけで決して見逃していい状態ではありません
早期の気づきと、日常の習慣で大きく改善できます
気になる場合はいつでもご相談ください



