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歯の形態修正を併用したマウスピース症例【10代男性】

患者様は15歳の男性で、「歯並びのがたつきとかみ合わせが気になる」とのことで来院されました
本症例の大きな特徴は、上顎側切歯(前から2番目の歯)に、生まれつき結節や隆起が発達した特徴的な形態が見られたことです。このような歯の形は、単純に矯正治療で歯を並べるだけでは、特定の歯が先に当たる早期接触や、前歯が前方へ飛び出す状態が生じ、見た目を十分に改善できない場合があります。また奥歯のかみ合わせの位置もずれており、特に右側の奥歯が前方にずれている状態でした
そこで、奥歯の後方移動に適したマウスピース矯正を選択し、歯の削合などによる形態修正を並行して行う治療計画を立てました。歯並びだけでなく、歯の大きさや形のバランスにも配慮し、見た目と機能の両方を改善した症例です

症例画像
正面の術前術後のお写真
上顎の術前術後のお写真
下顎の術前術後のお写真
左側面の術前術後のお写真
右側面の術前術後のお写真
治療詳細
主訴歯並びがガタガタが気になる
治療期間2年3ヶ月
使用した装置マウスピース矯正
費用82万円
治療経過まず、前歯がこれ以上前方に出ないようにし、奥歯を後方へ移動させるスペースを確保するためにIPRを行いました。さらに、マウスピースにはアタッチメントやボタンを装着し、右側には顎間ゴムを併用して治療を進めました。患者様には、マウスピースを毎日20〜22時間装着していただき、装着時間をしっかり守っていただけたことで、治療は順調に進みました。
前歯を移動させる際には、上顎側切歯の形態を考慮し、適切なタイミングで切端や口蓋側(歯の裏側)の削合などによる形態修正を行いました。これにより、早期接触を防ぎながら、きれいな歯列へと整えていきました。最終ステージでは再スキャンを行い、細かな調整を加え、ゴム掛けをしっかり行いました。その結果、かみ合わせがしっかりと整い、気になる隙間もない良好な状態を得ることができました。アタッチメントを除去した後は、リテーナー(保定装置)を装着し、整えた歯並びとかみ合わせを維持するための保定管理へ移行しています。
治療で気を付けた点本症例で特に重視したのは、生まれつきの歯の形によって生じていた見た目やかみ合わせの問題に対し、歯の形態修正と矯正治療を組み合わせたことです。上顎側切歯の生まれ持った形態を考慮せずに歯を並べると、前歯が今以上に前方へ飛び出したり、前歯だけ先に当たる早期接触が起こったりする可能性がありました。そのため、歯並びを整える過程で削合や調整を行い、歯列全体の大きさと形のバランスを整えました。また、前歯への影響に配慮しながら右側の奥歯を確実に後方へ移動させるため、顎間ゴムを併用しました。患者様が10代半ばと若年であることから、ご本人とご家族にマウスピースの装着管理やゴムかけの重要性を丁寧に共有し、治療へのモチベーションを維持していただけるよう努めました。患者様のご協力もあり、機能的なかみ合わせと美しい見た目を同時に実現することができました。
治療の注意点・リスクマウスピースには装着時間の決まりがあります。
1日22時間以上マウスピースを装着しないと計画通りに歯が動かないのでご注意ください。
虫歯の原因となるため矯正装置を清潔に保っていただく必要があります。
食事の際はマウスピースを外さないと変形の原因になります。
治療後は歯並びだけでなくかみ合わせも元に戻ろうとする「後戻り」が起こる可能性があります。特に抜歯を行い歯を大きく動かした症例では、リテーナーの装着時間が不足すると後戻りが起きやすいため、保定期間も治療の一部として継続することが大切です。定期的な経過観察を行いながら、長期的に安定したかみ合わせを維持していきます。

監修者情報
院長 松本光平
院長 松本光平
  • 2017年 大阪大学歯学部卒業
  • 2017-2019年 茨木市内歯科医院勤務
  • 2019-2022年 吹田市内歯科医院勤務
  • 2020-2021年 豊中市内矯正専門医院勤務

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